本人が理解し易い方法を見つける
プロフィール 知的障害20代 女性
説     明  事業団の実習に毎年参加されて今年で3年目になる方です。動作の殆どが受身の方ですが、言葉での指示は概ね理解されます。返事も「はい」と元気よく返されるので理解力は高いと思われがちですが、細かいところを見ていくとできていないところもあることがわかりました(そのことに私たちも気づけていないことがあります)。今回はそんなところに重点を置きながら実習に取り組みました。
支援内容 ◆まず言葉の指示や例示で作業をしてもらいました。一見、他の職員と同じようにできているのですが、植え付けの花への土が裏側まで被っていないなど、細かい部分では確実に出来ていない部分があったので、例示での指示を何度か繰り返しました。

支援内容  支援内容

◆何度かおこなってもらいましたが、指示がうまく伝わっていないのか、本人も今ひとつ納得できる出来栄えではない、という感じでした。そのことを彼女が普段通っている授産施設の担当者にお聞きすると、彼女への伝え方は「○」「×」で確認してするのが伝わりやすい、とのことでした。

支援内容

◆翌日から、施設の担当者が言われるように彼女への作業の確認を、うまく出来ていれば「○」そうでなければ「×」とサインで伝えることにしました。すると、彼女も言葉で伝えられるよりもスムーズに理解することができました。これが良いやり方=「○」これが間違ったやり方=「×」と見てハッキリと理解できるようでした。×というと否定的に感じますが、彼女にとってははっきりと伝えられるほうが、理解し易かったのです。
考察  作業能力が高くても、本人の理解の仕方を周囲が理解していなければ仕事としてはうまくいきません。一人ひとりの特性や得意なことや苦手なことなどを周りの支援者が理解した上で、それをサポートすることで、その人が参加できる環境が生まれます。サポートが多く必要な人もいますが、彼女のように、伝え方をほんの少し変えるだけで劇的に変わる人もいます。しかし、それを周りの支援者がわからなければ、うまくはいきません。事業団に来られる実習生がこれから就労等の次のステップをめざしていく上で、その人の得意なことや苦手なところを、本人を取り巻くご家族や、普段、サポートされている担当者等がしっかりと共有することがとても大切だと思いました。