毎日継続して出勤するための支援について
プロフィール 知的障害20代 女性
説     明  以前は市内の事業所に通っておられましたが、そこを辞めた後、現在は在宅となっています。今後、就労をめざしたいとのことで、事業団での職場実習をすることとなりました。以前の事業所では精神面での浮き沈みにより、休みがちになっていたので、まずは、毎日休まずに実習に参加することを目標に行いました。
支援内容 <実習を開始してからの彼女の様子>
  • はじめの3日間は休まずに来られました。しかし、4日目から体調不良を理由に休むことが多くなりました。
    ⇒このことから、数ヶ月も在宅であったために、体力がかなり落ちていることがうかがえました。

  • 実習に参加している時は、自分からいろいろな話しをしていて体調は良いように思われるのですが、次の日になると体調不良を理由に休んでしまうことが多くあり、毎日継続して来ることが難しい状態でした。
    ⇒会話をしている時は生き生きとしていていて、会話は得意なようでした。

  • また、徐々に作業中も、膝が痛い等の訴えにより、作業中でも途中何度も休みながら作業をするという具合になってきました。
    ⇒体力低下と共に持続力も落ちているようでした。

  • 観葉植物や花の手入れは、かなり上手にかつ丁寧にできていました。
    ⇒前職でのスキルをしっかりと保っておられました。

<実際のサポート>
  • 作業合い間に個別の休憩を増やしたり、膝の痛みを軽減できるように、作業用のイスを準備したりして、配慮を行いました。
  • 作業場所を次々に移動して、植え付けや除草作業をすることは、体力的に厳しいようだったので、別の作業メニューとして、プランターへの花苗の植え替え作業をおこなってもらいました。

<サポート後の状況の変化>
  • 4週間の実習でしたが、体調不良などの理由で、当日の朝に電話があり休むことが多くありました。結局、今回の実習は20日間の予定のうち8日間のみの参加となりました。
  • 膝に負担のかからない方法を試しましたが、どれもあまり効果が出ませんでした。
  • 体力的に負担がかからない作業に切り替えたのですが、毎日継続して出勤することはできませんでした。
考察  今回の実習では、体力的に無理のない作業から始め、また、作業環境の整備も併せて試みましたが、それが「毎日休まず出勤する」という目標達成にはつながりませんでした。今後は、このことと別に、「本人が仕事に対してやる気になれるものを見つけ出す」という気持ちの面での支援も大変重要であるということを痛感しました。また、本人の得意なところに着目し、どんな就労先がイメージできるのか、(今回であれば例えば、花屋のレジ等)今後に繋がる点を一つでも拾い上げ、それを本人の家族や就労支援機関に橋渡ししていくのも我々の役割ではないかと思っています。
 現在、10人に1人がなんらかの発達障害があると言われていて、発達障害のある方などの中には、一度は就労の場に就いたがうまくいかず、在宅になっているケースも多いと言われています。
 実習に来られる方々に対して、こちらができる支援は何であるかを常にスタッフ全員が考え、問い続けることで、今後のより良い実習に繋げていきたいと思います。