職場での受け入れ体制と支援者の思い込み
プロフィール 知的障害 30代 男性
説     明 Bさんにはてんかん発作が頻繁にあり、発作が起こったときは全身性の発作となり、意識が消失し、そのまま倒れてしまいます。緑化作業は屋外での作業で、常に近くに職員がいることが難しく非常に危険です。また、緑化作業の経験年数も比較的少なかったため、支援者の心中には「Bさんが可能な作業は限定される」という偏った意識が潜在的にありました。
支援内容 <Bさんの発作に対応した職場での受け入れ体制>
  1. Bさんの発作の特徴を確認しました。(異動前の職場のスタッフやご家族から聞き取りをしました。)
  2. 心理的に追い詰められたり、精神面でしんどくなってしまったときに発作が起きやすいことがわかりました。
  3. Bさんが心理的にリラックスした状態で働くことが出来る職場の態勢を作りました。
    (具体的には、明るい雰囲気の職場づくりやコミュニケーションを豊富にしました。)
  4. 結果、Bさんは安心感をもって働くことが出来る様になり、発作がほとんど起こらない様になりました。
  5. 考察として、この事例で大切だったのは、
    @「Bさんの発作の特徴を入念に再確認したこと」、
    A「Bさんの支援態勢作りに職場全体が協力したこと」の2つです。
<支援者の思い込み>
  1. Bさんに対して「Bさんが可能な作業は限定されるであろう」という支援者の強い思い込みがありました。
    (理由:発作が多いこと、足腰にふらつきがあることの印象が強かったため。)"
  2. その結果、Bさんの仕事の範囲が自然と狭いものになっていました。
  3. ある時、Bさんに出来ないと思っていた仕事が出来たことがありました。(下記のとおり)
  4. その後、色々な仕事に挑戦してもらいました。すると、出来る作業が沢山あることが分かりました。
  5. 支援者は、支援者がもっていた「Bさんが可能な作業は限定されるであろう」という思い込み自体がBさんの仕事を少なくしていたことに気づかされました。
  6. 考察として、この事例でわかったことは、
    「支援者の思い込みが、障害者の仕事の可能性に大きな影響を与える」ということです。
足腰が不安定なので、Bさんには急斜面での作業には参加してもらってなかったのですが、実際は、しっかりと足を踏んばり作業することが出来ました。 除草した草を集めることしかしてもらっていなかったのですが、芝に生えたやりにくい除草も自分で出来ました。